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在宅ワークへの第一歩:4. 在宅ワークの実践の流れ

在宅ワークを開始するにあたり、実際に準備を進めて仕事の獲得に取り組むまでの基本的な流れは、次の5段階にまとめることができます(図 2)。

図2 在宅ワーク実践の流れ

図2 在宅ワーク実践の流れ

出所:三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社が作成

4.1. なぜ在宅ワークを選ぶのか?

まず、働き方を選ぶ際に、企業に所属して働くか、それとも個人事業主として在宅ワークで行うかを判断する必要があります。その理由は人それぞれでしょうが、育児や介護などと仕事との両立のために在宅ワークという形態を選ばざるを得ない場合、自分のペースで柔軟に働きたい場合など、ワークライフバランス(WLB)の観点からも多様な働き方を検討してみましょう。そのためにも、キャリアデザインの考え方を知っておくことが望ましいと思われます。

まず、キャリアデザインの考え方を理解した上で、自己分析をするために各自のキャリアの棚卸しをしてみましょう。その上で、先輩在宅ワーカーの経験談などを参考にして、今後のキャリアの方向性をあらためて考えてみましょう。

4.2. 在宅ワークの実施に必要な知識

在宅ワークを始めるにあたり、在宅ワークの現状や課題、メリット・デメリット、どのような職種があるのか等の一般的な知識を得ると共に、在宅ワーク関連のセミナー等に出席して、自分がどのような職種に向いているのかを考えてみましょう。

【参考】「在宅ワークセミナー

4.3. 在宅ワークを始める準備

在宅ワークとして希望する職種を決めて、具体的に進めていくためには、「③在宅ワークを始める準備」をしながら、「④契約方法・トラブル対策」に対する知識も必要になます。「③在宅ワークを始める準備」は攻め、「④契約方法・トラブル対策」は守り、ともいえます。

「③在宅ワークを始める準備」で必要なことは、まず、履歴書や自己PRシートを作成することです。こうして、自分がやりたい職種、そのために不足している点がはっきりした時点で、自己研鑽に挑戦してみましょう。そのためにも、在宅ワークに関連するセミナーにも参加すると様子が分かりやすいでしょう。

また、在宅ワークを行うためには、パソコンやインターネット等を使いこなすITスキルとIT環境の整備が必要になります。インターネット環境だけでなく、FAXやプリンタ等が必要な場合もあります。ただし、個人情報や機密情報などのデータ漏洩に関して厳しくなっています。そのため、パソコンへのウイルス制御ソフトやファイヤーウォールの導入を徹底し、ファイルにもパスワードをかけるなど、セキュリティレベルの高いIT環境を用意することが必要とされています。

4.4. 契約方法・トラブル対策

「③在宅ワークを始める準備」と並行して、在宅ワーカーに不利な契約等を避けるためにも、業務知識をはじめとして、「④契約方法・トラブル対策」についての知識を得ておくことが大切です。

個人事業主の場合、契約期間の延長によって発注企業からの支払いが滞ったり、契約を一方的に打ち切られたり等のトラブルが見受けられるなど、個人の場合は法人として契約するよりもリスクが高いといわれています。そのため、トラブル防止方法や、発生時の対策、契約時や支払いに関する重要事項、関連する法律等の知識を持ち、いかなる場合にも対処できるようにしておくことが重要になります。

厚生労働省では、在宅ワーカーが安心して働くことができるように、契約を締結する際に守るべきルールとして『在宅ワークの適正な実施のためのガイドライン』を公開しています。ガイドラインでは、在宅ワークに関連する法律なども取り上げられておりますので、こうした情報もあらかじめ知っておくとよいでしょう。

ただし、すべてのトラブルに一人で対処するのは容易ではありません。悩んだら、公的機関の相談窓口に早急に問い合わせるのも一つです。当サイトでは、在宅ワークに関連する公的な相談窓口情報を紹介しておりますので、こちらも必要に応じて積極的に活用するとよいでしょう。

4.5. 仕事の獲得

こうして仕事を始めるための準備が整った後、仕事の獲得に向けて行動する段階に入ります。仕事を獲得するためには、インターネット等で発注企業を探したり、仕事を仲介する機関(仲介機関、エージェント)を探して登録したりすることが必要です。

この他、在宅ワーカーを対象としたセミナーや異業種交流会などに積極的に参加し、参加者や講師と名刺交換するなどして交流を広げておけば、仕事の紹介を打診される場合もあり、仕事の獲得につながる可能性も生まれてくるかもしれません。

仕事を獲得する上で大事なのは、やはり人的ネットワークだといえます。在宅ワーカーの仲間や仲介機関だけでなく、例えば過去に発注してくれた企業が仕事ぶりを評価して、また別の仕事を紹介してくれることもありえます。自己研鑽に励むとともに、いかにしてネットワークを広げていくかが、今後の重要なポイントといえるでしょう。

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